【弥富の防災】2017/6/3 第2回 木曽川下流部 広域避難実現プロジェクト in桑名市民会館 - 堀岡さんのレポート -
堀岡市議がFacebookへ投稿されたレポートを、本メディアにて再編集公開する許可をいただきましたので、記事にしました。
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第2回 木曽川下流部 広域避難実現プロジェクトin桑名市民会館
2017年6月3日(土)開催
講演者
片田敏彦さん(東京大学大学院情報学環特任教授)
飯野光則さん(中部地方整備局河川事務所長)
温暖化の影響により気象変動が複雑になり、台風の大型化、頻繁する集中豪雨など海抜マイナス地域に住む私たちは過去の災害を教訓に、いかに被害者ゼロを目指すのか、問題意識を共有し、対策を進めていかなければならない。
国土交通省では起こりうる水災害に備えるため、特に木曽川下流域8市町村において各地域での取組みの強化、連携を強化することをサポートしていく。
第1部ディスカッション
「伊勢湾台風の教訓をふまえ、地域住民の防災意識向上のために何をすべきか」
木曽岬町長、弥富市長、蟹江町長、飛島村長
H29年2月に当該地域に配布された意識調査のアンケート結果分析
・配布数 117,338戸
・回収数 11,310 回収率 9.6%(低いですね)
・アンケートに回答した年代は60代、70代で62.5%
・それ以外は若い世代ほど回答率が低い。
ディスカッションの題目をベースにアンケートを行なった。
⑴伊勢湾台風の経験
経験し被害を受けた 39.8%
経験したが被害はない 23.6%
経験していない 36.6%
⑵高潮、洪水災害に対する重要度
アンケートの回収率と同じく60代、70代の方々は重要度は高い。
⑴で経験していない方、若い世代ほど重要度が低い。
⑶広域避難の重要度は?
これも⑵の回答とほぼ同じ結果となった。
片田教授総評
広域避難を可能にするには関係自治体の連携が重要。
タイムラインをはじめ具体的な体制整備も当然そうだが、過去の被災体験が風化していく中、全国の災害も検証し、何より地域住民が自分たちの住む地域に起こりうる災害とその規模をしっかり共有し、高い次元での防災意識を持つことが重要。
第2部ディスカッション
「激甚化、広域化する災害に対して、広域避難するために何をすべきか」
桑名市長、海津市長、愛西市長、津島市長
愛西市長の日永氏が重要な課題を提起。
自治体、また地域の自治会、自主防災組織、また個人的に防災意識の高い人との知識格差がある。自治体は情報発信に努めることは当然であり、地域住民の連携、近隣のお付き合い、住民の生活上様々な時間帯における防災意識など、共有出来るきっかけづくりも情報発信の役目。
片田教授総評
自分の命は自分で守る、自助は基本だ。
(住民から自治体への要望が多い結果を受けて)住民の皆さんが災害に対する不安から様々要望があるのは理解出来る。
しかし、何から何まで行政まかせではいけない。
正常化の偏見と行政依存が、自分に降りかかるいざという時の判断を鈍らせる。
防災設備は進んではいるが、絶対はないこと知るべき。
防災の取組みがシッカリしているところは、日頃のコミュニティがシッカリしてる。それが家庭環境にも波及している。逆もまた然り。
意識、知識、行動が共有していれば、一人一人が率先避難、率先行動を起こす。
共助は家庭をはじめ、地域との信頼関係があってこそが真の防災力と成り得る。
コミュニティが崩壊する理由。
維持する必然性がないから。昔は火事、冠婚葬祭など地域で共有協力することが多かった。
今はプライベートが重視され、人間関係が希薄化してる。
そんな現代社会において地域の住民と共有すべき課題、それは「防災」
コミュニティが崩壊しているから防災への取組みが進まない、それは違う。
防災を進めるためにあらためてコミュニティの構築に取り組む重要性を、地域住民で共有すること、それが結果的に災害に強い地域づくりとなる。
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