【インタビュー】深見泰範さん - 金魚養殖場経営
愛知県弥富市は「金魚と芝桜の町」を掲げているとおり、古くから金魚を名産品にしています。
市内に多く存在する金魚業者の中でも「深見ブランド」を確立されており、日本全国、いや世界の金魚愛好家から認識されている「深見養魚場」。
深見養魚場を経営されている深見泰範さんと深見有記枝さんにインタビュー取材をしてきました。
塩害の農地から偶然始まった養魚場
- 最初に深見養魚場の成り立ちを教えて下さい
この深見養魚場は、私の父である深見光春が昭和42年に始めました。
しかし、海に浸かっていたことが影響して塩害が酷くて米や野菜の育ちが悪かったんです。
- 最初は狙わずして始め、養魚場として拡大してきたのですね。養魚場の特徴を教えて下さい
ビニールが張られた池、コンクリート池、土壁の池。
実は金魚と言うのは、育つ環境によって品質やスタイルが変わってきます。
例えるなら、「田舎っぽい健康的なタイプ」だったり「都会的なスマートで綺麗なタイプ」だったり。
私の養魚場では、環境は恵まれていて品の良い「都会的なタイプ」がよく育ちますね。
- 環境によって金魚の質が変わるのですね
環境や、育てた農家によって変わりますね。
特徴が出ます。
-養魚場の苦労はどんなことがありますか
親子二代で守る深見ブランド
- 深見ブランドについて教えて下さい
深見養魚場で生まれた「桜錦(さくらにしき)」「青らんちゅう」「青秋錦(あおしゅうきん)」が有名で、深見ブランドや深見らんちゅうと呼ばれています。
- 桜錦とは?
- 青らんちゅう、青秋錦について教えて下さい
- 金魚の新しい種類を作ることとは?
- 新品種開発では失敗もあるのでしょうか
失敗ではありませんが、ある構想を持って掛け合わせに数代でトライした結果、上手くは行きそうなものの、完成するまでには何十年も要しそうだと分かり、自分の代だけでは完成しないので辞めたと言うのはあります。
F1レーサーの夢から金魚養殖の道へ
-泰範さんご自身の成り立ちについて教えて下さい
ただ、中学〜高校の時はF1レーサーになりたくて、すぐに継ぐ気にはならず「いつか結婚する時に継ぐかどうか考えようか」くらいに思っていました。
選択肢は継ぐか一生継がないか。
-修行もあったのですか?
金魚の背びれと尾びれを見て、良い金魚を選ぶ作業を「選別」と言いますが、それを一日中するのも苦じゃないくらい情熱がいる。
弥富金魚を団結して守りたい
-弥富の金魚についてどうお考えですか
しかし、最近は業者が減り、2〜3代目に代がわりした所が多く、業者同士の競争心よりも団結してまとまって盛り上げていこうとする流れを感じます。
ここ3年くらいですね。何かを変えようと言う機運が高まっていて、団結しています。
なかなか後継ぎがいなくて、金魚組合で20〜30代は数えるほどしかいません。
自然と向き合う仕事ですから決して綺麗な仕事ではないのですが、若いときからしっかりと目標のある方には継いでほしいですね。
-深見養魚場のこれからは
-最後に、深見さんにとって金魚とは?
-ありがとうございました。
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